Service

診療案内

当院では、犬、猫、ウサギ、ハムスターなどの小動物を対象に、幅広い診療科目で対応しています。
一般診療から予防医療、専門的な外科治療まで、ペットの健康を総合的にサポートします。
ペットが安心して治療を受けられる環境づくりを大切にし、飼い主様とも十分なコミュニケーションを取りながら最適なケアを提供いたします。

診療詳細


動物の皮膚科に関連する症状や病気は多岐にわたります。以下に一般的な症状とそれに関連する主な病気を挙げて説明します。

1. かゆみ

関連する病気

アトピー性皮膚炎

アレルギーが原因で皮膚が炎症を起こし、慢性的にかゆみが続く病気です。遺伝的要因や環境アレルゲン(花粉、ダニ、カビなど)が関与します。

ノミアレルギー性皮膚炎

ノミの唾液に対するアレルギー反応で、特に尾の付け根や背中にかゆみが出やすいです。

疥癬(かいせん)

ミミヒゼンダニが皮膚に寄生することで強いかゆみを引き起こします。

2. 脱毛

関連する病気

円形脱毛症

免疫系が毛包を攻撃することで起こります。通常は局所的な脱毛が見られます。

ホルモン異常

甲状腺機能低下症やクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)などの内分泌疾患が原因で脱毛が起こることがあります。

皮膚真菌症(リングワーム)

真菌(カビ)の感染により円形の脱毛が見られます。人にも感染する可能性があります。

3. 発赤や湿疹

関連する病気

細菌性皮膚炎(膿皮症)

細菌の感染により、皮膚に赤みや膿が現れることがあります。免疫力の低下やアレルギーが関与する場合もあります。

脂漏症

皮脂の分泌異常により、皮膚がベタベタしたり、フケが目立つ状態です。炎症を伴うこともあります。

4. 皮膚のしこりや腫瘤

関連する病気

皮膚腫瘍

良性のもの(脂肪腫、乳頭腫)や悪性のもの(肥満細胞腫、扁平上皮がん)があります。しこりが成長したり、出血する場合は注意が必要です。

膿瘍

感染や外傷によって膿がたまった状態で、腫れや痛みを伴います。

5. フケや乾燥

関連する病気

乾燥性皮膚炎

栄養不足や低湿度が原因となることが多いです。犬種によっては特に発症しやすい場合もあります。

アレルギー性皮膚炎

皮膚が乾燥し、フケが目立つ場合があります。

6. 色素沈着や変色

関連する病気

アカラス(毛包虫症)

毛包に寄生するダニが原因で、特に若齢動物に見られることが多いです。皮膚の変色やかさぶたが特徴です。

リケッチア症

ダニやノミが媒介する感染症で、皮膚に紫斑や変色が現れる場合があります。

動物の皮膚病は多くの場合、症状が似ているため、原因を特定するには獣医師による診察と検査が必要です。

診療詳細


1. 排尿の異常

関連する症状

  • 頻尿、排尿困難、尿が出ない、尿の量が多い
  • 排尿時に痛がる、血尿が見られる

関連する病気

尿路結石症

尿中のミネラルが結晶化して結石ができ、排尿困難や血尿の原因になります。

膀胱炎

細菌感染が主な原因で、頻尿や排尿時の痛みを伴います。

尿道閉塞

特に雄猫で多く見られ、緊急処置が必要です。

腎不全(急性・慢性)

腎臓の機能が低下し、尿が適切に作られない状態です。初期症状として多尿や食欲不振が見られます。

2. 尿の色やにおいの変化

関連する病気

血尿

尿路感染症、腫瘍、結石が原因になります。

暗色尿

肝疾患、溶血性疾患によるビリルビンの増加が原因になります。

膿尿

膀胱炎や尿道感染症が原因になります。

3. 体液の異常

関連する病気

脱水症状

腎不全や糖尿病の合併症として現れることがあります。

浮腫や腹水

腎臓の蛋白漏出性疾患(ネフローゼ症候群)や肝疾患に伴う場合があります。

4. 体の匂いの変化

関連する病気

尿毒症

腎臓の機能低下により体内に老廃物が蓄積し、独特な匂いがすることがあります。

1. 黄疸

関連する病気

肝炎(ウイルス性、細菌性、毒素による)

肝臓の炎症で、目や歯茎が黄色くなることがあります。

肝リピドーシス

猫で多く見られる肝臓の脂肪蓄積疾患です。

胆道閉塞

胆管の閉塞により、胆汁が滞留して黄疸が現れます。

2. 食欲不振や嘔吐

関連する病気

肝硬変

肝臓の慢性的な損傷で、毒素が体内に蓄積し、消化器症状が現れることがあります。

門脈シャント

血液が肝臓を通らずに直接循環に戻る先天性の病気で、消化不良や神経症状を伴います。

3. 体重減少や腹水

関連する病気

慢性肝炎

長期にわたる肝臓の炎症で、栄養不足や腹水の原因となります。

肝臓腫瘍

良性または悪性腫瘍が肝臓内で成長し、腹水や体重減少を引き起こします。

4. 神経症状

関連する病気

肝性脳症

肝臓の解毒機能が低下することで、アンモニアなどの有害物質が脳に影響を与えます。ふらつきや痙攣が見られることがあります。

診断に必要な検査


泌尿器科や肝臓内科の病気を診断するには、以下の検査が行われることがあります。

血液検査

(腎臓・肝臓の酵素値、電解質)

尿検査

(結石や感染の有無)

画像診断

(エコー・X線)

生検

(肝臓や腎臓の組織検査)

症状が見られる場合は早めに動物病院を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。

診療詳細


動物の循環器科に関連する症状と病気は、心臓や血管系の異常が原因で発生します。以下に、主な症状と関連する病気について詳しく説明します。

1. 咳や呼吸困難

関連する病気

僧帽弁閉鎖不全症(MVD)

小型犬で多く見られる心臓弁の異常により、血液が逆流し肺水腫を引き起こすことがあります。

心臓病による肺高血圧症

肺の血管に高い圧力がかかり、呼吸困難が起きます。

心筋症(肥大型・拡張型)

心筋の異常により血液循環が悪化し、肺に液体がたまることがあります。

2. 疲れやすい、運動不耐性

関連する病気

心臓肥大

心臓が過剰に拡張または肥大し、ポンプ機能が低下します。

大動脈狭窄症

大動脈の狭窄により、心臓が十分な血液を全身に送れず、疲労や運動不耐性を引き起こします。

3. 失神や意識消失

関連する病気

不整脈

心拍が不規則または異常に速い・遅い場合に脳への血流が不足し、失神が起きることがあります。

肺動脈狭窄症

血液の流れが制限される先天性の疾患で、酸素不足により失神を伴うことがあります。

4. むくみや腹水

関連する病気

右心不全

右心室の機能低下により、静脈に血液が滞り、四肢のむくみや腹水が発生します。

心膜炎

心臓を包む膜に液体がたまり、血液の流れが滞ることでむくみが生じる場合があります。

5. 青紫色の歯茎や舌(チアノーゼ)

関連する病気

心室中隔欠損症(VSD)

心臓内の壁に穴が開いている先天性疾患で、酸素を十分に供給できないことがあります。

ファロー四徴症

先天性の心奇形で、全身に十分な酸素が送られずチアノーゼが現れる重篤な疾患です。

6. お腹の膨れ

関連する病気

腹水症

心不全や肝疾患による腹水の蓄積が原因で、腹部が膨れることがあります。

末期心不全

血液の循環が極度に悪化し、体内に液体が蓄積します。

7. 不規則な心拍や心音の異常

関連する病気

心房細動

心房が不規則に収縮し、心拍が乱れる病気です。特に大型犬で見られます。

動脈管開存症(PDA)

胎児期の血管が閉じずに残る先天性疾患で、心音に雑音が聞こえる場合があります。

循環器科での主な病気の分類

1. 先天性心疾患

  • 動脈管開存症(PDA)
  • 心室中隔欠損症(VSD)
  • 肺動脈狭窄症
  • 大動脈狭窄症

2. 後天性心疾患

  • 僧帽弁閉鎖不全症(MVD)
  • 心筋症(肥大型・拡張型)
  • 心膜炎
  • 心不全

3. 不整脈

  • 心房細動
  • 心室頻拍
  • 徐脈性不整脈

診断に必要な検査


循環器の異常を診断するには、以下の検査が一般的です。

心臓超音波検査(エコー)

心臓の構造や血流を確認するため。

X線検査

心臓の大きさや肺の状態を調べます。

心電図(ECG)

不整脈や心拍数の異常を検出します。

血液検査

心臓疾患による全身への影響を評価します。

循環器の症状は多くの場合、命に関わる可能性が高いため、早期の診断と治療が重要です。動物が息切れや咳、失神などの症状を示した場合は、すぐに動物病院を受診してください。

診療詳細


1. 嘔吐

関連する病気

胃炎

食事の変化や異物摂取、感染が原因で胃の粘膜に炎症が起こります。

腸閉塞

異物や腫瘍が腸を詰まらせ、食べ物や液体が逆流して嘔吐を引き起こします。

膵炎

膵臓の炎症が胃腸に影響を及ぼし、嘔吐を伴います。

2. 下痢

関連する病気

腸炎(急性・慢性)

細菌感染、食物不耐性、アレルギーなどが原因で腸に炎症が起こり、軟便や水様便が見られます。

寄生虫感染

回虫、鉤虫、コクシジウムなどの寄生虫が腸に感染することで下痢を引き起こします。

炎症性腸疾患(IBD)

慢性的な腸の炎症により、再発性の下痢が起こることがあります。

3. 血便や黒色便

関連する病気

出血性胃腸炎(HGE)

突然の血便や嘔吐を伴い、重篤な脱水を引き起こします。

腸の腫瘍

大腸や直腸にできる腫瘍が原因で血便が出ることがあります。

消化管潰瘍

胃や腸の粘膜に潰瘍ができ、黒色便(タール状便)が見られる場合があります。

4. 食欲不振

関連する病気

肝疾患

肝臓の機能障害により、食欲が低下します。

膵炎

炎症による痛みや消化酵素の異常により、食欲不振が起こります。

胃拡張・捻転症候群(GDV)

大型犬に多く見られる病気で、胃がねじれることで食欲不振や嘔吐を引き起こします。

5. 体重減少

関連する病気

慢性膵外分泌不全(EPI)

膵臓が消化酵素を十分に分泌できず、栄養吸収が障害されます。

腫瘍

消化管やその他臓器に発生した腫瘍が原因で、栄養状態が悪化します。

寄生虫感染

消化管寄生虫が栄養を奪い、体重減少を引き起こすことがあります。

6. 腹部の膨れや痛み

関連する病気

腹水症

肝疾患や腫瘍、心疾患が原因で腹腔に液体がたまります。

胃拡張・捻転症候群(GDV)

急激な腹部膨張と痛みを伴う緊急疾患です。

異物摂取

異物が消化管に詰まることで腸閉塞を引き起こします。

7. 黄疸(目や歯茎が黄色くなる)

関連する病気

胆管炎

胆汁の流れが滞ることで黄疸が発生します。

肝炎

肝細胞の炎症によりビリルビンが血中に蓄積し、黄疸が見られることがあります。

胆石症

胆管に胆石が詰まり、胆汁が流れなくなることで黄疸が発生します。

8. 異常な便の形状や色

関連する病気

膵炎

脂肪分解が不十分で、脂肪便(灰白色で油っぽい便)が見られます。

肝疾患

肝機能の低下により便が灰白色になることがあります。

消化器内科での主な病気の分類

1. 急性疾患

  • 胃腸炎(細菌性、ウイルス性)
  • 異物摂取による腸閉塞
  • 出血性胃腸炎(HGE)

2. 慢性疾患

  • 炎症性腸疾患(IBD)
  • 慢性膵外分泌不全(EPI)
  • 肝硬変

3. 腫瘍

  • 消化管腫瘍(リンパ腫、腺癌)
  • 肝臓腫瘍(肝細胞癌)

診断に必要な検査


消化器系の症状を評価するには、以下の検査が行われます。

血液検査

肝酵素、膵酵素、
ビリルビン、炎症マーカー

便検査

寄生虫や消化吸収状態の確認

画像診断

X線、超音波検査

内視鏡検査

消化管内の直接観察と生検

試験的治療

食事療法や薬物治療による反応を確認

症状が見られた場合は早めに動物病院を受診し、適切な治療を受けることが重要です。

診療詳細


動物の内分泌科に関連する症状と病気について、以下に詳しく説明します。内分泌系はホルモンの分泌を調節し、全身の代謝、成長、体温、ストレス応答などを管理するため、さまざまな症状が現れます。

1. 飲水量と尿量の増加(多飲多尿)

関連する病気

糖尿病

インスリン不足または効きにくい状態(インスリン抵抗性)により、高血糖と多尿が起こります。

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)

副腎から過剰にコルチゾールが分泌されることで多飲多尿が見られます。

尿崩症

抗利尿ホルモン(ADH)の不足または作用不全により、尿が過剰に排出されます。

2. 体重増加または減少

関連する病気

甲状腺機能低下症(主に犬)

新陳代謝の低下により体重増加が見られることがあります。

甲状腺機能亢進症(主に猫)

代謝が過剰に活発化し、体重減少や筋肉の衰えが起こります。

糖尿病

血糖値が高くても体細胞がエネルギーを利用できず、体重減少が進む場合があります。

3. 被毛や皮膚の異常

関連する病気

クッシング症候群

毛が薄くなる、皮膚が薄くなる、腹部が膨れるといった特徴が見られます。

甲状腺機能低下症

被毛が粗くなる、抜け毛が増える、皮膚が乾燥することがあります。

副腎性脱毛症(アロペシアX)

犬で見られる原因不明のホルモン異常による脱毛症です。

4. 筋力低下やふらつき

関連する病気

甲状腺機能亢進症

過剰なホルモンによる代謝亢進が筋肉の消耗を引き起こします。

クッシング症候群

筋力低下や後肢のふらつきが見られる場合があります。

5. 腹部の膨張

関連する病気

クッシング症候群

腹部に脂肪が蓄積し、「ぽっこりお腹」の外見になることがあります。

糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)

未治療の糖尿病が進行すると腹水や腹部の異常が見られる場合があります。

6. 過剰な食欲または食欲不振

関連する病気

甲状腺機能亢進症

過剰な食欲が見られる一方で体重は減少します。

糖尿病

初期には過食傾向を示すことがあります。

副腎皮質機能低下症(アジソン病)

食欲不振や体重減少が進行する場合があります。

7. 高血圧または低血圧

関連する病気

甲状腺機能亢進症

高血圧がしばしば伴い、心血管系に負担をかけます。

アジソン病

低血圧が現れ、虚脱やショック状態になることがあります。

8. 異常な発作や神経症状

関連する病気

インスリノーマ(膵臓腫瘍)

血糖値が極端に低下し、発作や混乱が見られる場合があります。

甲状腺機能亢進症

進行すると神経過敏、興奮、振戦などの症状が現れることがあります。

内分泌科での主な病気の分類

1. 副腎の病気

  • クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
  • アジソン病(副腎皮質機能低下症)
  • 副腎腫瘍

2. 甲状腺の病気

  • 甲状腺機能亢進症
  • 甲状腺機能低下症

3. 膵臓の病気

  • 糖尿病
  • インスリノーマ

4. その他のホルモン異常

  • 成長ホルモン異常(先天性成長ホルモン欠乏症、巨人症)
  • 性ホルモン異常(過剰な発情行動や性腺腫瘍)

診断に必要な検査


内分泌の病気を診断するには、以下の検査が行われます。

血液検査

血糖値、甲状腺ホルモン、
コルチゾールなどのホルモンレベル

尿検査

尿比重、糖、ケトン体

ホルモン刺激試験

ACTH刺激試験、
デキサメタゾン抑制試験

画像診断

エコー、CT、MRIで
副腎や甲状腺の形状を確認

生検

腫瘍の組織検査

内分泌系の病気は慢性化することが多く、早期発見と適切な管理が非常に重要です。症状が疑われる場合は、早めに動物病院を受診してください。

診療詳細


1. 発作(けいれん発作)

関連する病気

てんかん

原因不明の反復性発作で、犬に多く見られます。

脳腫瘍

中高齢の動物で見られ、脳内の腫瘍が発作を引き起こします。

低血糖

血糖値の低下により脳が影響を受け、発作が起こる場合があります。

2. 歩行異常(よろけ、麻痺、ふらつき)

関連する病気

椎間板ヘルニア

脊髄が圧迫され、後肢の麻痺や歩行困難が見られます。

変性性脊髄症(DM)

特に大型犬で、後肢の筋力低下と進行性の麻痺を引き起こします。

脊髄腫瘍

脊髄にできた腫瘍が圧迫を引き起こし、麻痺やふらつきを伴います。

3. 頭の傾きや旋回

関連する病気

前庭疾患(末梢性または中枢性)

平衡感覚を司る前庭系の障害により、頭の傾きや旋回が起こります。

耳の感染症(内耳炎、中耳炎)

前庭神経に影響を与え、平衡感覚異常を引き起こす場合があります。

脳卒中

脳への血流障害が原因で突然の頭の傾きが見られることがあります。

4. 麻痺や運動障害

関連する病気

末梢神経障害(多発性神経炎、単神経障害)

手足や顔面神経の麻痺が見られる場合があります。

ギラン・バレー症候群

免疫系が神経を攻撃し、後肢の麻痺や筋力低下を引き起こします。

脊髄損傷

外傷や事故による脊髄の損傷で麻痺が発生します。

5. 眼球の異常運動(眼振)

関連する病気

前庭疾患

眼球が一定方向に動き続ける眼振が典型的に見られます。

脳幹疾患

中枢神経系の前庭核が関与することで眼振が起こる場合があります。

6. 意識の変化(意識低下、昏睡)

関連する病気

脳炎(感染性または非感染性)

脳の炎症が原因で意識障害が起こることがあります。

頭部外傷

外傷による脳損傷が意識レベルの低下を引き起こします。

肝性脳症

肝疾患に伴うアンモニア蓄積が神経系に影響を与えます。

7. 痛み(神経痛)

関連する病気

椎間板ヘルニア

神経根の圧迫が強い痛みを伴うことがあります。

神経腫瘍

末梢神経や脊髄の腫瘍が痛みを引き起こす場合があります。

帯状疱疹(ヘルペスウイルス感染)

感染による神経痛が見られることがあります。

神経科での主な病気の分類

1. 脳の病気

  • てんかん
  • 脳腫瘍
  • 水頭症(特に小型犬に多い)
  • 脳炎(GME:肉芽腫性髄膜脳炎、NME:壊死性脳炎)

2. 脊髄の病気

  • 椎間板ヘルニア
  • 脊髄腫瘍
  • 変性性脊髄症(DM)

3. 末梢神経の病気

  • 多発性神経炎
  • 末梢性前庭疾患
  • ギラン・バレー症候群

4. 感染症や代謝異常による病気

  • トキソプラズマ症
  • リステリア症
  • 肝性脳症

診断に必要な検査


神経系の病気を評価するためには、以下の検査が用いられます。

身体検査

神経学的検査を含む

画像診断

MRI、CT、X線

脳脊髄液検査

炎症や感染の確認

血液検査

代謝異常や感染症の確認

電気生理学的検査

神経伝導速度や筋電図検査

神経系の病気は、早期発見と適切な治療が重要です。症状が疑われる場合は、速やかに動物病院で専門的な診察を受けることをお勧めします。

診療詳細


1. 口臭

関連する病気

歯周病

歯肉の炎症と感染が進行すると、強い口臭が発生します。

歯石・歯垢の蓄積

細菌が繁殖し、口臭の原因となります。

口腔内感染症

炎症や感染による分泌物が原因で悪臭が生じます。

2. 食欲減退または食べるときの痛み

関連する病気

歯周病

歯茎や歯槽骨の炎症により、咀嚼時に痛みを感じます。

歯折(歯の破折)

歯が折れて神経が露出することで強い痛みが生じます。

口腔内腫瘍

痛みや異物感が原因で食欲が低下します。

3. 歯茎の腫れや出血

関連する病気

歯肉炎

初期段階の歯周病で、歯肉が赤く腫れたり出血します。

歯根膿瘍

歯の根元に膿が溜まり、腫れや痛みを引き起こします。

口腔内腫瘍

腫瘍が歯茎に形成され、出血する場合があります。

4. よだれが多くなる(流涎)

関連する病気

歯周病

痛みや不快感からよだれが増加します。

口腔内潰瘍

痛みと炎症が原因で流涎が見られます。

歯の異常(不正咬合)

噛み合わせの問題がよだれの増加を引き起こすことがあります。

5. 顔の腫れ

関連する病気

歯根膿瘍

歯根の感染が進行し、顔やあごの腫れを引き起こします。

口腔内腫瘍

腫瘍の拡大により顔の形が変わることがあります。

6. 歯の欠損や異常

関連する病気

歯折(破折)

噛む力や外傷によって歯が欠けたり折れることがあります。

不正咬合

歯が正しく噛み合わず、歯や歯茎に負担をかけます。

乳歯の残存

永久歯と乳歯が同時に存在することで、咬合不全が起こる場合があります。

歯科での主な病気の分類

1. 歯周病関連

  • 歯肉炎
    歯周病の初期段階で、歯肉に限局した炎症。
  • 歯周病
    歯肉だけでなく、歯槽骨や結合組織の損失を伴う。

2. 歯の疾患

  • 歯折(破折)
    神経が露出する場合、強い痛みや感染を引き起こす。
  • 歯の摩耗
    噛み癖や不適切な咬合が原因で歯がすり減る。
  • 乳歯の残存
    永久歯への移行が正常に行われない。

3. 感染症

  • 歯根膿瘍
    歯根部の感染により、膿が溜まる。
  • 口腔内潰瘍
    感染や免疫疾患が原因で口腔内に潰瘍が形成。

4. 腫瘍や増殖性疾患

  • 口腔内腫瘍
    悪性腫瘍(例:メラノーマ、扁平上皮癌)や良性腫瘍(例:エプリス)が含まれる。
  • 増殖性歯肉炎
    特に大型犬で見られる、過剰な歯肉増殖。

診断に必要な検査


歯科疾患を診断するには、以下の検査が行われます。

口腔内検査

目視、触診

デンタルレントゲン

歯や歯根の状態を確認

血液検査

全身状態の評価

細胞診や生検

腫瘍や膿瘍の評価

治療と予防

1. 治療

  • 歯石除去とクリーニング(スケーリング)
  • 抜歯(重度の歯周病や歯折の場合)
  • 抗生物質の投与(感染症の場合)
  • 腫瘍の摘出手術

2.予防

  • 定期的な歯科検診
  • 歯磨きや口腔ケア
  • 適切な噛む玩具やデンタルフードの使用

歯科疾患は慢性化しやすく、早期の診断と治療が重要です。症状が疑われる場合や予防的ケアについて不明点がある場合は、獣医師に相談してください。

診療詳細


1. 目の赤み(充血)

関連する病気

結膜炎

アレルギーや感染症が原因で結膜が炎症を起こします。

角膜潰瘍

角膜の表面に傷ができ、充血が見られます。

ぶどう膜炎

虹彩や毛様体などの炎症が充血を伴うことがあります。

2. 目やにや涙の増加

関連する病気

結膜炎

細菌やウイルス感染により、目やにが増えることがあります。

鼻涙管閉塞

涙が正常に排出されず、過剰に溜まります。

角膜潰瘍

涙の増加が防御反応として現れます。

3. 目の痛み(眼痛)

関連する病気

緑内障

眼圧の上昇により、強い痛みが生じます。

角膜潰瘍

深い傷や感染が痛みを伴います。

眼外傷

物理的な損傷による痛み。

4. 視力低下または失明

関連する病気

白内障

水晶体が濁り、視力が低下します。

網膜剥離

網膜が剥がれることで視力が失われます。

緑内障

高い眼圧が長期化すると視神経が損傷し、視力が失われることがあります。

5. 目の腫れや突出

関連する病気

眼窩炎

眼窩内の感染や炎症により腫れが生じます。

腫瘍

眼球やその周囲に腫瘍が形成されることがあります。

眼球脱出

特に短頭種の犬で外傷により眼球が飛び出すことがあります。

6. 目の変色(白濁、灰色、青色)

関連する病気

角膜潰瘍または瘢痕

角膜が濁ることで白く見えることがあります。

緑内障

眼圧の上昇に伴い、角膜が青く見えることがあります。

白内障

水晶体が白く濁ります。

7. 瞬きや目を閉じる(眼瞼痙攣)

関連する病気

角膜潰瘍

痛みや刺激で頻繁に瞬きをするようになります。

結膜炎

炎症や刺激で目を閉じようとする行動が見られます。

眼瞼内反症

まつ毛が角膜に触れて刺激を与えるため、眼瞼痙攣が発生します。

眼科での主な病気の分類

1. 角膜および結膜の病気

  • 結膜炎
    感染性(細菌、ウイルス)または非感染性(アレルギー、異物)
  • 角膜潰瘍
    外傷や感染が原因で、角膜が深く損傷します。
  • 乾性角結膜炎(KCS)
    涙液分泌の不足により角膜と結膜が乾燥します。

2. 水晶体の病気

  • 白内障
    水晶体の透明性が失われ、視力が低下します。
  • 水晶体脱臼
    水晶体が正常な位置から外れることで視力障害を引き起こします。

3. 眼圧関連の病気

  • 緑内障
    高眼圧が視神経を損傷し、痛みや視力喪失を引き起こします。

4. 網膜の病気

  • 網膜剥離
    高血圧や外傷が原因で発生します。
  • 進行性網膜萎縮(PRA)
    網膜が徐々に機能を失う遺伝性疾患。

5. まぶたの異常

  • 眼瞼内反症
    まつ毛が内向きになり、角膜を刺激します。
  • 眼瞼腫瘍
    良性または悪性の腫瘍が形成されることがあります。

6. 感染症および寄生虫

  • 猫伝染性鼻気管炎(FHV-1)
    猫で結膜炎を引き起こすウイルス性疾患。
  • テラリア症
    眼内に寄生虫が侵入することがあります。

診断に必要な検査


眼科疾患を診断するためには、以下の検査が行われます。

視覚検査

視力の評価、眼球反射検査

スリットランプ検査

角膜や前眼房の詳細評価

眼圧測定

緑内障や低眼圧症の診断

蛍光染色検査

角膜潰瘍や傷の確認

眼底検査

網膜や視神経の評価

超音波検査

腫瘍や脱臼の評価

涙液分泌量検査
(シルマーテスト)

乾性角結膜炎の診断

治療と予防

1. 治療

  • 点眼薬(抗生物質、抗炎症薬、保湿剤)
  • 外科手術(白内障、緑内障、腫瘍の摘出)
  • 全身薬(感染症や炎症の治療)

2.予防

  • 定期的な目の検査
  • 適切な目のケア(異物除去、保湿点眼)
  • 外傷の防止(特に外での活動時)

動物の眼疾患は早期の治療が重要です。症状が現れた場合、速やかに獣医師の診察を受けてください。

診療詳細


動物の行動学では、特定の症状や行動の変化が病気や健康状態と関連していることがよくあります。以下は、動物の行動とその関連する病気のいくつかの例です。これらはあくまで一般的な指針であり、正確な診断には獣医師の診察が必要です。

1. 攻撃的な行動

関連する病気

痛みや不快感

関節炎、歯の疾患、ケガなど

ホルモン異常

甲状腺機能亢進症(特に猫の場合)

脳疾患

脳腫瘍、認知症、てんかん

感染症

狂犬病、トキソプラズマ症

2. 活動性の低下(無気力)

関連する病気

慢性疾患

心臓病、腎不全、肝臓疾患

貧血

内部寄生虫、栄養不良

痛み

骨折や筋肉の損傷

感染症

フィラリア症、ライム病

3. 過剰なグルーミング(毛づくろい)

関連する病気

皮膚疾患

アレルギー、皮膚炎、寄生虫(ノミ、ダニ)

ストレス

不安症、分離不安

ホルモン異常

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)

4. 異常な鳴き声(過剰な鳴き声や無鳴き声)

関連する病気

痛みやストレス

ケガ、環境の変化

認知機能障害

老齢による認知症

ホルモン問題

発情期、甲状腺機能亢進症

5. 異常な食欲(食欲増進や減退)

関連する病気

食欲増進

糖尿病、甲状腺機能亢進症

食欲減退

消化器疾患、腎不全、口腔内の問題

行動の変化

ストレス、不安

6. 過剰な飲水・排尿

関連する病気

糖尿病

飲水量や尿量が増加

腎疾患

慢性腎不全

ホルモン疾患

クッシング症候群、甲状腺機能異常

7. 常同行動(同じ行動を繰り返す)

関連する病気

ストレス関連障害

不安、恐怖

神経疾患

てんかん、脳損傷

行動依存

環境刺激不足

注意点

専門家への相談

症状が長期間続く場合や急激に悪化する場合は、獣医師や動物行動学の専門家に相談してください。

行動の記録

症状の頻度や状況を記録することで、診断に役立つ情報を提供できます。

環境要因の確認

新しい環境、ストレス、または飼い主の変化も行動に影響を与えることがあります。

診療詳細


動物の腫瘍科(腫瘍学)では、腫瘍に関連する症状がさまざまな病気に結び付いていることがあります。以下は、腫瘍科でよく見られる症状と、それに関連する主な病気のリストです。腫瘍の診断と治療は複雑であり、必ず獣医師の診察を受けることが重要です。

1. しこりや腫れ

主な病気

皮膚や皮下組織の腫瘍

  • 良性: 脂肪腫、線維腫
  • 悪性: 扁平上皮癌、肥満細胞腫、悪性黒色腫

リンパ節の腫大

  • リンパ腫。
  • 転移性腫瘍(他の臓器からの転移)

2. 食欲減退や体重減少

主な病気

消化器系の腫瘍

  • 胃癌、腸管腫瘍
  • 肝臓や膵臓の腫瘍(例: 肝細胞癌、膵島細胞腫)

全身性腫瘍

  • 血液系の癌(例: 白血病、多発性骨髄腫)
  • 全身に影響を及ぼす悪性腫瘍

3. 出血や異常な排出物

主な病気

皮膚や粘膜の腫瘍

  • 悪性黒色腫、血管肉腫

体内臓器の腫瘍

  • 子宮腫瘍(出血)
  • 膀胱腫瘍(血尿)

4. 呼吸困難や咳

主な病気

肺や胸腔の腫瘍

  • 肺癌、胸腺腫、転移性肺腫瘍

心臓周囲の腫瘍

  • 心膜腫瘍(例: 血管肉腫)

5. 運動失調や神経症状

主な病気

中枢神経系の腫瘍

  • 脳腫瘍(髄膜腫、グリオーマ)
  • 脊髄腫瘍(神経鞘腫)

転移性腫瘍

  • 原発腫瘍が他部位へ転移したもの

6. 腹部の膨らみ

主な病気

内臓の腫瘍

  • 脾臓腫瘍(例: 血管肉腫)
  • 腎臓腫瘍、肝臓腫瘍

体腔内の液体貯留(腫瘍による)

  • 癌性腹膜炎

7. 歩行困難や痛み

主な病気

骨腫瘍

  • 骨肉腫

軟部組織の腫瘍

  • 筋肉や腱に発生する腫瘍(例: 線維肉腫)

8. 発熱や倦怠感

主な病気

炎症性腫瘍

  • 血管肉腫、リンパ腫

免疫系の異常

  • 腫瘍関連の免疫反応

診断に必要な検査


画像診断

X線、超音波、CT、MRI

病理検査

細胞診や生検

血液検査

腫瘍マーカーの測定

治療法

手術、放射線治療、化学療法、免疫療法などがあります。動物の年齢、健康状態、腫瘍の種類や進行度に応じて治療法が選択されます。

早期発見が重要定期健康診断や、異常が見られた際にはすぐに獣医師に相談することが、予後を良くするカギとなります。

診療詳細


動物の軟部外科(ソフトティッシュサージェリー)は、内臓、皮膚、筋肉、血管、腺などの軟組織を対象とする外科分野です。この分野では、特定の症状が病気や状態を示していることが多いため、症状ごとに関連する主な病気や状態を以下にまとめました。

1. 腹部の膨らみや痛み

主な病気

胃拡張・捻転症候群(GDV)

胃がガスや液体で拡張し、ねじれる危険な状態。

脾臓疾患

血管肉腫、脾臓の破裂、脾腫。

腹腔内腫瘍

肝臓腫瘍、腸管腫瘍。

ヘルニア

腹壁ヘルニア、臍ヘルニア。

2. 呼吸困難や異常な呼吸音

主な病気

喉頭麻痺

喉頭の筋肉や神経が機能しなくなり、気道が閉塞。

気胸

胸腔内に空気が漏れ、肺が圧迫される。

胸腔内腫瘍

肺腫瘍、胸腺腫。

横隔膜ヘルニア

横隔膜が裂けて、腹部臓器が胸腔に移動。

3. 嘔吐や下痢

主な病気

異物摂取

腸閉塞や胃の詰まりを引き起こす。

腸重積

腸の一部が他の部分に入り込む状態。

胃腸腫瘍

胃腺癌、腸管リンパ腫。

膵炎

膵臓の炎症が消化器症状を引き起こす。

4. 排尿困難や血尿

主な病気

膀胱結石

膀胱や尿道で石が尿の流れを妨げる。

膀胱腫瘍

尿路上皮癌、膀胱肉腫。

尿道閉塞

結石や粘液プラグによる。

前立腺疾患

前立腺肥大、前立腺腫瘍。

5. 創傷や皮膚の腫れ

主な病気

皮膚腫瘍

脂肪腫、肥満細胞腫、扁平上皮癌。

膿瘍

感染による膿の溜まり。

創傷感染

咬傷や外傷後の感染。

デグロービング損傷

皮膚が広範囲で剥がれる外傷。

6. 分娩困難(難産)

主な病気

骨盤の狭窄

骨盤が狭いために自然分娩が困難。

胎児の異常位置

横向きや逆子。

子宮疾患

子宮蓄膿症、子宮破裂。

7. 口腔内の腫れや異常

主な病気

口腔腫瘍

扁平上皮癌、メラノーマ。

歯周病

歯肉炎、歯槽膿漏。

咬傷や異物

骨や棒が歯茎や口内に刺さる。

8. 肛門や尾部の異常

主な病気

肛門嚢炎

肛門腺の感染。

肛門周囲腺腫

良性または悪性腫瘍。

直腸脱

直腸が肛門外に出てしまう状態。

9. 持続する痛みや跛行

主な病気

筋肉損傷

外傷による筋肉の断裂や炎症。

腱断裂

アキレス腱断裂。

軟部組織腫瘍

線維肉腫、血管肉腫。

診断に必要な検査


画像診断

X線、超音波、CTスキャン

内視鏡検査

消化器や気道の詳細な観察

病理検査

腫瘍や感染部位の細胞診、生検

治療法

外科手術

腫瘍摘出、異物除去、ヘルニア修復など。

補助療法

抗生物質、鎮痛剤、術後ケア

早期発見と迅速な治療が予後に大きな影響を与えるため、異常を感じた場合はすぐに獣医師に相談してください!